GWの公園で、ぼくは全力疾走していました。

娘を追いかけて。

振り返ったら、いない。ついさっきまで目の前にいたはずの娘が、どこにも見当たらない。慌てて走り回って、見つけたのは100メートル以上先の出口付近。

ニコニコしながら、どこかへ向かっていました。

怖いとか、迷子とか、そういう感覚が一切ない。ただただ「面白いから歩いてみた」という感じで笑

うちの娘は自閉症です。見た目はどこからどう見ても可愛い普通の女の子。だからこそ、万が一誰かに連れ去られたら……と何度肝を冷やしたことか。あの恐怖は、経験した親にしかわからないと思っているんです涙

「どこに連れていけばいいんだろう」って、本当に悩みますよね。

混んでいる場所は不安。静かすぎる場所は刺激がなくてぐずる。広すぎると脱走する。ぼく自身、何度も失敗を繰り返しながら、ようやくたどり着いた「これならいける」スポットがあります。

今回は、自閉症の娘と実際に出かけてみて「よかった!」と思えた場所を4つ紹介します。同じように悩んでいるパパ・ママの参考になれば嬉しいです。


おでかけ前に知っておいてほしい、たった2つの鉄則

場所の話に入る前に、ぼくが絶対に外せない軸を2つだけ共有させてください。

鉄則①「開放的だけど、空間からは出ない場所を選ぶ」

娘は広い空間が大好きです。

でも、広すぎると脱走する。

壁や柵がある程度あって、かつ圧迫感がない場所。この絶妙なバランスが必要なんです。それを探すのに、ぼくはかなりの時間を使いました笑

鉄則②「混雑しすぎない時期・場所を選ぶ」

GWやお盆、明らかに人が多い時期は正直しんどいです。

娘が興奮しやすくなるし、ぼくたち親も常に神経を張り詰めた状態になる。疲弊して帰宅して「なんのためにお出かけしたんだっけ」ってなったことが何度あったか涙

みんなが出かけるタイミングこそ、近場の公園でまったりするのが一番幸せだったりします。知らんけど。

あなたのご家庭では、どんな場面でお出かけに限界を感じましたか?


おすすめスポット①:公共施設(博物館・文化センターなど)

まず真っ先にすすめたいのが、公共施設です。

理由は明快で、愛護手帳(療育手帳)があると費用がグッと抑えられるから

施設によりますが、駐車場が無料になるケースがあります。地味に1,500円とかかかる駐車場代がタダになるのは、家族でのお出かけに本当に助かるんです。入場料も割引になることがある。家族全員だと、結構な金額になりますからね。

それだけじゃなくて、公共施設ってスタッフの方が比較的慣れている印象があります。「ちょっと他の子と違う動きをするな」という場面でも、あたたかく見守ってくれることが多い。ぼくも何度も助けてもらいました。

注意点があるとすれば、展示物に直接手が届く場所は目が離せないこと。娘は興味があるものに一直線なので、展示品をつかもうとすることがあります笑。事前に「手で触らないよ」と繰り返し伝えても、刺激が勝っちゃうこともあるので、常に隣にいることが前提かなと思っているんです。

あなたのお子さんは、どんなものに一番目を輝かせますか?


おすすめスポット②:プール(市民プール・温水プールなど)

意外に思われるかもしれませんが、プールは最高のお出かけ先のひとつです。

水が大好きな自閉症のお子さん、多いですよね。

うちの娘もそのひとりで、プールに入った瞬間から目が輝く。普段は落ち着かない子が、水の中では穏やかになる場面が本当に多くて、毎回少し感動するんです涙

そして公共の市民プールであれば、愛護手帳の提示で本人だけでなく同伴者も無料になるケースがある。施設によって条件が異なるので事前確認が必要ですが、家族みんなで楽しめてコストがほぼゼロ。これは使わない手はないと思っているんです。

正直に言います。

最初に失敗したのは、混んでいる時間帯に行ったことです。

子どもたちの声が飛び交い、人がぶつかりそうになる環境で、娘はパニック気味になってしまいました。それ以来、平日の午前中やすいている時間帯を狙って行くようにしています。時間帯を選ぶだけで、同じ場所でも体験がまったく変わるんですよね。

混雑する前の早い時間帯、試してみたことはありますか?


おすすめスポット③:科学館・動物園

科学館と動物園は、娘がもっとも生き生きする場所のひとつです。

動物の動き、科学館のインタラクティブな展示。「見て、触って、体感する」という体験は、自閉症の子どもたちにとって強烈な刺激になる。それがポジティブな方向に作用することが多くて、普段あまり言葉が出ない子が思わず声を出すような場面に、ぼくは何度も出会ってきました。

公共施設と同様に、愛護手帳による割引が適用される施設が多いのも嬉しいところです。事前に施設のウェブサイトで確認しておくと安心ですよ。

ただ、正直に言うと、科学館は少し目が離せない場面が多いです。

展示品に手を触れようとする。他の来館者との距離が近くなりすぎる。動物園は比較的広いので迷子のリスクが上がる側面もある。

うちでは、こういう場所に行くときは必ず大人2人で行くことをルールにしています。ワンオペで連れて行って「しまった」と思った経験が、正直1回や2回じゃないので笑

行く前に「今日のルール」を子どもと一緒に確認する。これだけでだいぶ違います。

あなたは、お出かけ前にどんな声かけをしていますか?


おすすめスポット④:自然豊かな大きな公園(「子どもの国」系スポット)

ぼくが一番おすすめしたいのが、実はこれです。

でっかい公園、特に自然豊かな「○○こどもの国」「○○森林公園」といったタイプの場所。

理由は明快で、混雑しにくいからです。

テーマパークや人気観光地はGWやお盆に驚くほど混みます。でも、ちょっと郊外にある自然系の大きな公園は、そういう時期でも比較的ゆったりしていることが多い。開放的で子どもが走り回れる。でも、木々や地形が自然なゾーニングになっていて、どこまでも見通せるわけじゃない。

この「適度な閉じ感」が、脱走対策としても機能するんです笑

さらに、自然の中は五感への刺激が豊富です。土の感触、風の音、虫の声……。娘がどこかで立ち止まって、ただ木の葉をじっと見ている。そんな場面に出会うと、ぼくは何も言わずにそっとそこに座るんです。言葉はいらない。ただ一緒にいるだけで十分な時間がある。

薬剤師を15年以上やって、医療経営コンサルタントに転職して(40歳を超えて未経験で、115社に応募して114社落ちた笑)、毎日慌ただしく過ごしているぼくにとって、娘とこういう時間を過ごすことが本当のリフレッシュになっています。

「刺激があるから人生は愉しい」が座右の銘ですが、こういう静かな刺激もまた格別なんです。

どんな小さな発見でも、お子さんと一緒に見つけた瞬間って、覚えていますか?


まとめ:「安全に楽しめる場所」を少しずつ積み上げていこう

障がい児とのお出かけは、正直、体力も精神力も使います。

失敗もある。「もう外に出たくない」って思う日もある。

でも、ぼくは諦めなくてよかったと思っているんです。

娘がプールで笑う顔。公園で立ち止まって空を見上げる瞬間。科学館で目を輝かせる姿。それは、家の中だけでは絶対に出会えなかった景色です。

今回おすすめした4つのスポットをまとめます。

  • 公共施設:愛護手帳で費用が抑えられ、スタッフも慣れている
  • プール:水が好きな子に最高。すいている時間帯を狙って
  • 科学館・動物園:大人2人で行くことが鉄則
  • 自然豊かな大きな公園:混雑しにくく、脱走対策にもなる

共通するのは「開放的だけど、空間からは出ない」「混雑を避ける」この2点です。

まずは一番近くにある大きな公園から、試してみてください。小さな成功体験を積み重ねていくことが、親子双方にとっての自信になるはずです。


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